先週末、我が家の断捨離をした。
軽い気持ちで始めたつもりだったのに、終わってみれば40リットルのゴミ袋30袋分。
……こんなにあったのか、今いらないもの。
家の中の物を整理していて、あらためて思った。
人は、物に支配されている。
自分では物を「管理してるつもり」だけど、実は物に振り回されてたんじゃないかと。
物が多ければ多いほど、「どこにしまうか」を考える必要が出てくる。
使っていない物なのに、収納スペースを占領されて、そのために家賃や保管コストを払い続けてるわけで。
しかも奥の方にしまい込んでいると、何がどこにあるか分からなくなって、いざ必要なときに「あれどこだっけ?」と探して時間を使う。
さらに、処分しようと決めた時にも、また時間がかかる。
つまり、物を持ってるだけで、時間もお金もスペースも食われ続ける。
たくさんの物に囲まれてると安心する一方で、
知らないうちに、物のために生きてしまっていたような気がした。
状態の良いものは、近所のリサイクルショップに持っていった。
箱も取ってあるし、きっと誰かに使ってもらえるだろう──
と思っていたけど、実際についた値段はほとんどが数十円〜数百円。
いや、もちろん文句を言いたいわけじゃない。
だって、店の中には、すでに“誰かのいらなくなったモノ”が山のように並んでた。
これだけ「同じような物」が大量にあったら、価値は自然と下がっていく。
リサイクルショップのレビューを見てみると、「買取価格が安すぎる」とか「売値が高いのに」とか書いてる人もいるけど、査定にかかる手間、人件費、在庫管理のコストを考えると、無料で引き取ってもらえるだけでもありがたい時代だと思った。
「物を買うときに、“これは今ほんとうに必要か?”をちゃんと考えなきゃダメだ」
なんとなく。
安いから。
予備があった方が安心だから。
そんな理由で集めたモノたちが、いつの間にか自分の心のスペースを狭めていた。
もうひとつ思ったことがある。
「家の断捨離をすると、新しいことが舞い込んでくる」ってよく言うけど、
あれ、たぶん本当なんじゃないかと思った。
物が減ることで、そこに費やしていた意識や時間やお金に余裕が生まれる。
その分、別の何かに手を伸ばす余白ができる。
つまり、「新しいこと」が舞い込んできたんじゃなくて、
自分に受け取る余裕ができたってことなんじゃないかと。
断捨離って、部屋を空ける行為であると同時に、
「自分の中を空ける行為」なんだと思う。
物の多さが「豊かさ」じゃないこと。
むしろ、少ないほうが心のスペースが増えること。
今度、グミも一回整理しようかな。
……いや、それはまだ、ちょっと難しい。
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